インナードライ 大人肌を引き起こしている肌の仕組み

肌

最近、雑誌などで見かける「インナードライ」「大人肌」という言葉。これが、どういう肌の状態で、どうして、そうなってしまうのかを知らない人は結構多いもの。実は、肌のバリア機能が生まれる肌の仕組みをきちんと理解していれば、難なくクリアできる問題なんですよ。

肌のバリア機能を維持しているのは、死んだ細胞

表皮細胞は、生まれた瞬間から死に向かうことで、肌のバリア機能を保っています。しかし、間違った肌のお手入れをすると、このしくみに不具合が生じることがあるんです。例えば、保湿系の美容液を使った場合など、表皮が正常に死ぬことができなくなってしまうことがあります。

過剰な保湿や、水分や栄養の与え過ぎはNG

表皮は、本来早く死ぬことを義務づけられています。つまり、皮膚のごく表面にある角質層部分の細胞は死んだ状態なのです。そして、それが正常です。表皮が死んでいくためには、肌の細胞の水分蒸発を邪魔しないことと角化を邪魔するような過剰な水分や栄養を与えないことが大切。

水分過剰な角質層では何が起こっている?

にもかかわらず、水をたくさん送り込んだり、皮膚のうえにビニールでふたをしてしまったり、肌にぐんぐん水をしみ込ませるような化粧品を使うとどうなるでしょう?角質層の近くにたどり着いた細胞は、水分過剰になり、細胞核が壊れることができなくなってしまいます。

つまり、細胞が皮膚のごく表面で死にきれなくなってしまうのです。

正常なバリア機能が形成されないと見た目の悪い肌に

正常に角質層がつくられなくなれば、当然、正常なバリア機能は形成されません。本来、乾いた角質であれば、いらなくなると、1枚ずつきれいにはがれ落ち、垢になります。ところが、湿った状態のままで時間が経つと、じゅくじゅくしてしまって、10枚、20枚と塊ではがれてしまうのです。

すると、お肌はぼこぼこになり、化粧ムラができてしまします。見た目だけでなく、ごく表面の皮膚が死にきれない肌は、生きている大切な内部の肌にとっても、とても不健全な状態なんですよ。

ビックリ、ヤバイ

「インナードライ」「大人肌」は内部がスカスカの肌だった!?

こうした肌になると、水溶性ポリマーや天然保湿因子を配合した保湿化粧品を使う人がいますが、これもNG。確かに、表面はポリマーや水溶性成分で潤っているように見えます。けれど、肌の内部はスカスカのまま。

これが、化粧品業界や女性誌で「インナードライ」や「大人肌」などと呼ばれている肌の状態です。

ちょっと待って!そのお手入れ方法

さらに問題なのは、化粧品業界や女性誌が間違った肌のお手入れ方法を教えていることです。彼らは、「インナードライ」や「大人肌」にさらなる保湿の必要性を訴えているのです。ですが、水分を過剰に与えても、バリア機能も角質層も正常にはなりません。

乾燥の原因は、水分の不足ではなく、油分によるバリア機能の不足。

角質細胞の一部は死ぬと分解されてアミノ酸などになります。これは、保水性があるので、天然保湿因子と言われ、肌に潤いを与え、健やかな状態に保ってくれるものです。けれど、間違ったスキンケアで、角質細胞がきちんと死ななければ、天然保湿因子もつくられません。

しっかり保湿しているのに肌の調子が悪い方は、肌の仕組みをもう一度おさらいして化粧品を見直してみてくださいね!

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