常在菌を守ろう!

常在菌

みなさんは、常在菌という存在を知っていますか?私たちの肌には、皮膚の健康維持に欠かせない常在菌(皮膚常在菌)が棲んでいます。その数は約200種類。皮膚や頭皮の場合、1㎠当たりにおよそ20万個の常在菌が棲んでいるといわれています。

常在菌のなかには、善玉菌と悪玉菌があり、皮膚の表面の脂質や角質層のはがれたものなどをエサとしています。今回は、私たちの肌を健康に保ってくれる常在菌について、お話しますね。

皮脂と角質層は常在菌に作られる

常在菌の役割については、実はまだ、はっきりと分かっていません。けれど、彼らが出す「リパーゼ」という酵素が、油の一部を分解して脂肪酸や脂肪酸エステルをつくり、汗となじむ皮脂となります。

また、常在菌は皮脂腺から出た油を分解して、脂肪酸を生み出します。脂肪酸がマイルドな刺激物になり、顆粒細胞の角質化を促します。つまり、常在菌は新しい角質層が生まれるのを助けているのです。

常在菌はあのいや〜な水虫も防止してくれる!?

さらに、常在菌の別の働きとしては、外から来て、皮膚に感染症を引き起こすとされる黄色ブドウ球菌、水虫などの原因になる白癬菌などをみんなで協力して追い払うこともあります。

菌を大切に

肌を守るカードマン。それが、常在菌

常在菌は、脂肪酸を生み出しますが、脂肪酸は肌を弱酸性に保つ役割を果たします。酸性ということは、除菌効果があるということです。つまり、肌は弱酸性であることで、外部からの刺激や雑菌の繁殖を抑えているのです。

ですから、常在菌は、肌を守る役割を果たしているのです。

合成洗剤は常在菌の敵

ところが、洗顔フォームやクレンジング、シャンプー、ボディシャンプーなどの合成洗剤は、皮脂を洗い流し、その結果、常在菌が死滅してしまいます。同時に、常在菌がエサとして食べられない合成ポリマーなどでできたジェルやクリームも肌にはよくありません。

皮脂の環境が悪化し、常在菌が棲めなくなると、アクネ桿菌などの菌が繁殖して、吹き出物ができたりします。合成洗剤などで洗い過ぎによると皮膚の環境破壊は、アトピー性皮膚炎になる原因でもあるんですよ。

もし、皮膚を傷つけてしまったら、まず、すべての化粧品を使うのを止めて、疲れた肌を休ませてください。そうすることで、皮脂腺を復活させ、常在菌のエサとなる皮脂を分泌させ、常在菌をよみがえらせることが大切です。適度な洗顔によって、衛生と常在菌のバランスをとることは、その次にすることなのです。

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